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名張毒ぶどう酒事件 84歳の奥西死刑囚「後がない」(毎日新聞)

 死刑確定から38年。名張毒ぶどう酒事件の第7次再審請求は、三度(みたび)、名古屋高裁に舞台を移すことになった。大正生まれで事件当時35歳だった奥西勝死刑囚は既に84歳。今後、高裁差し戻し審の決定が出ても、再び弁護側か検察側が特別抗告することも想定され、司法の最終的な判断はさらに先となる可能性もある。奥西死刑囚は支援者らに「年齢的にも後がない」と訴えている。

 3月上旬、名古屋拘置所にいる奥西死刑囚と面会した「愛知・奥西勝さんを守る会」事務局長で特別面会人の田中哲夫さんによると、奥西死刑囚は支援者から贈られたセーターを着て「だいぶ暖かくなった」と元気そうな様子だったという。

 「布川や足利は良かった。私も最高裁決定に非常に期待している」。再審開始が決定した布川事件や、再審無罪が確実になっていた足利事件に話題が及ぶと、笑顔を見せた。田中さんは「奥西さんも、再審の結論を待たずに亡くなったお母さんの年齢を超えた。今のところ、健康に問題はなさそうだが、早く救い出さないといけない」と話す。

 奥西死刑囚は3月27日付の支援者グループへの手紙で「(捜査官は)否認すると上司を調べ室に連れて来た。上司は自白しろと大声を出したり、ムチで机を打ったりした。やってないから後で無実が分かってもらえると信じて自白してしまった」「40年余の長い間の苦しみと残念さは、いいあらわすことができない。年齢的にも後がなくなったし、一日も早く冤罪(えんざい)を晴らしてもらいたい」と記した。

 手紙では「父母は今はいないが、生きている時は私をよくよく全面的に支えてくれたことに感謝している」とも触れた。支援者によると、今も妹が奥西死刑囚の健康状態を心配しながら、別の地域で暮らしているという。

 ◇解説…最新の科学的見解を尊重

 最高裁決定は、弁護側が「新証拠」として科学鑑定結果を提出したのに、名古屋高裁が再鑑定など科学的検討をしないまま退けた点を「審理不尽」と指摘した。3月に再審無罪が確定した足利事件でも、弁護側の独自鑑定をきっかけに東京高裁がDNA再鑑定を行い冤罪が晴れた。

 最高裁は、有罪確定の根拠を揺るがす最新の科学的見解が示された場合、丁寧に再検証する必要性を説いたと言える。

 第7次再審請求で弁護側は、専門家に依頼してペーパークロマトグラフ検査や分析などを行い、奥西死刑囚が所持していた農薬「ニッカリンT」には事件で使われた農薬にはない成分が含まれていると指摘し、事件に使われたのは別の農薬だと主張した。

 名古屋高裁は積極的に評価して再審開始決定を出したが、検察の異議を受けた同高裁の別の部は「ぶどう酒で薄まるなどして検出されなかった」と書面の検討だけによる解釈で退けた。これについて最高裁決定は「推論過程に誤りがある疑いがある」と指摘した。

 足利事件では、上告審で弁護団が独自鑑定を基に警察のDNA鑑定の誤りを主張したが、最高裁は再鑑定の必要性を認めず退け、再審請求でも宇都宮地裁の判断は同様だった。その結果、菅家利和さんの社会復帰は約9年遅れた。

 80年代に死刑事件の再審無罪が相次いで以降、重大事件の再審請求に対する司法判断は厳しかった。しかし、ある現職裁判官は「科学鑑定は典型的な客観証拠だが、科学は日進月歩。足利事件を踏まえ、説得力のある見解があれば、確定判決といえど慎重に再検討しようとの考え方が広まりつつあるのだろう」と変化を指摘する。【伊藤一郎】

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